VDOTの表(ジャックダニエルズ)とLSD(?)

コメントをいただいたかまきり君さんの記事に触発されて、 ジャックダニエルズのランニングフォーミュラを手にとってみました。 内容が濃く、たいへん興味深いです。 (以下、『』は強調(?)のカッコ、「」はランニングフォーミュラの用語の抜き出しのカッコです。)

著者は走力の指標として 「VDOT」 を提唱しています。 従来、走力の情報を得るには、いくつかの走行速度について呼吸や血液の測定を行い、解析して(たとえば横軸に走行速度をとったグラフを作成して)いたようです。これに対して VDOT は過去のラン(レース等)の距離と時間を用いて容易に評価できるのが味噌です。 下の表を見てください。(本には VDOT=30-85 が 1 刻みで載っています。) これは VDOT ごとの、距離別の時間(full よりも左)と、トレーニングでの 1km ペース(その右)を示しています。まず full よりも左の欄の数値から、VDOT を評価します。 たとえば私の場合、 3000m は 6月のタイムトライアルで 12:30、5000m は5月頃のベストが 21:30 くらい、10000m のベストは 44 分程度でしたから、VDOT としてはそれぞれ、 45 と 46 の間、 45 と 46 の間、46 と 47 の間となります。この中の最もよい値をとってよいらしいので、46 程度とみるのが妥当かなあと思っています。 (ということは、full 、これはフルマラソンに要する時間ですが、3:24 くらいでいけるとい うことですね。 もしそれでいけないとすると、 根性が足りないということかな?= 冗談ですが、著者にそう言われている気がするのは気のせいでしょうか。)

後日注。おそらくは根性ではなくて、主には脚の強さの問題ですね。 「こちらの記事」 参照。

*ブラウザによっては表の右側が見えないことがあります。

*一番右は R4h です。フォントを小さくするとそこまで見えるかも。

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VODT  3k    5k   10k half full E1km M1km T20m T40m I1km R4h
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30 17:36 30:40 63:46 2:21 4:49 7:52 6:51 6:24 6:36 5:57 136
31 17:27 29:51 62:03 2:17 4:42 7:41 6:41 6:14      5:45 132
32 16:59 29:05 60:26 2:14 4:35 7:30 6:31 6:05      5:35 128
33 16:33 28:21 58:54 2:10 4:28 7:20 6:21 5:56      5:27 125
34 16:09 27:39 57:26 2:07 4:22 7:10 6:13 5:48      5:20 122
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35 15:45 27:00 56:03 2:04 4:16 7:01 6:04 5:40 5:51 5:10 119
36 15:23 26:22 54:44 2:01 4:10 6:52 5:56 5:33      5:07 115
37 15:01 25:46 53:29 1:59 4:05 6:43 5:48 5:25      5:00 113
38 14:41 25:12 52:17 1:56 4:00 6:35 5:41 5:19      4:54 110
39 14:21 24:39 51:09 1:53 3:54 6:27 5:33 5:12      4:48 108
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VODT  3k    5k   10k half full E1km M1km T20m T40m I1km R4h
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40 14:03 24:08 50:03 1:51 3:50 6:19 5:27 5:06 5:17 4:42 106
41 13:45 23:38 49:01 1:49 3:45 6:12 5:20 5:00      4:36 104
42 13:28 23:09 48:01 1:46 3:40 6:05 5:14 4:54      4:31 102
43 13:11 22:41 47:04 1:44 3:36 5:58 5:08 4:49      4:26 100
44 12:55 22:15 46:09 1:42 3:32 5:52 5:02 4:43      4:21  98
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45 12:40 21:50 45:16 1:40 3:28 5:46 4:56 4:38 4:47 4:16  96
46 12:26 21:25 44:25 1:38 3:24 5:40 4:51 4:33      4:12  94
47 12:12 21:02 43:36 1:37 3:21 5:34 4:46 4:29      4:07  92
48 11:58 20:39 42:50 1:35 3:17 5:28 4:41 4:24      4:03  90
49 11:45 20:18 42:04 1:33 3:14 5:23 4:36 4:20      3:59  89
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VODT  3k    5k   10k half full E1km M1km T20m T40m I1km R4h
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50 11:33 19:57 41:21 1:31 3:11 5:18 4:31 4:15 4:24 3:55  87
51 11:21 19:36 40:39 1:30 3:07 5:13 4:27 4:11      3:51  86
52 11:09 19:17 39:59 1:28 3:04 5:08 4:22 4:07      3:48  85
53 10:58 18:58 39:20 1:27 3:01 5:04 4:18 4:04      3:44  84
54 10:47 18:40 38:42 1:26 2:59 4:59 4:14 4:00      3:41  82
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55 10:37 18:22 38:06 1:24 2:56 4:55 4:10 3:56 4:04 3:37  81
60  9:50 17:03 35:22 1:18 2:43 4:35 3:52 3:40 3:47 3:23  75
65  9:09 15:54 33:01 1:13 2:33 4:18 3:37 3:26 3:33 3:10  70
70  8:34 14:55 31:00 1:08 2:23 4:02 3:23 3:14 3:20 2:59  65
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VODT  3k    5k   10k half full E1km M1km T20m T40m I1km R4h
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そして次に、full よりも右の欄を見ると、適切な練習速度の目安が わかる仕組みになっています。(タイムは R4h を除いてキロあたり。) E1km は心血管系の向上によい「イージーペース」。 M1km は「マラソンペース」。T20m は血中乳酸度が高まり始める「閾値ペース」。 持久力を向上させるテンポ走(20分程度以内のペース走)や クルーズインターバル(ゆっくりめのインターバル)に適切なペース。 これらのトレーニングによって乳酸性作業閾値が高まり、持久力の向上につながる。 もしテンポ走をたとえば 40分続けるなら T40m のペースで良い。(60分なら、VDOTにもよるようですが、おおむねマラソンペースで良いようです。) I1km はインターバルトレーニングの疾走期間に適切なペース。 そうしたインターバルトレーニングにより有酸素性作業能が高まる。R4h (タイムは 400m あたり)は、レペティショントレーニングの疾走期間に適切なペース。身体が無駄のない経済的な走りを覚える。

この表からはいろいろなことを読み取れるように思います。

  • 私がここ何回か行なっているインターバルトレーニング の設定タイムはキロ 4:10 ですが、 VDOT を 46 とみれば、設定タイムとして適正であることになります(もし、クラスでコーチに指示されたキロ 3:50 が適正な設定タイムだったらどうしようと心配していたのですが、ひと安心です)。
  • 11月のつくばマラソン 10k では、42 分を目標にしています。 ということは、VDOT が 49 になるよう、おおよそ 3 程度のレベルアップが必要。 3000m であれば 12 分切りが目標になります。 また、インターバルではキロ 4 分を 5 本で今の苦しさと同程度になるくらい レベルアップすればいいのかな、という目安ができます。
  • LSD はこの本には記載がありません。 が、心血管系を強化するという意味では「イージーペース」でしょう。 したがって、わたしの VDOT だとキロ 5:30-5:50 となります。 どこがイージーなんだという気もしないではないですがね。 コーチの言われる『今のレベルでは、LSD はキロ6分くらいでは?』は、 このペースを指しているものと思われます。
  • LSD でよく言われる『キロ7分台の走り』。 この本の記述にあえて対応させれば、VDOTが35以下=10キロ55、6分以上の方=の「イージーペース」、 にあたると思われます。

もちろん、VDOT というひとつの指標に落とし込むところでさまざまな仮定が入っていたりするのでしょうから、 あまりこの数値やペースに縛られすぎても良くないとは思いますが、少なくとも目安として使うにはいいのではないでしょうか。

以上のような背景もあって、そして昨日の1キロインターバルの疲労抜き の意味も込めて、今朝は2種類の『LSD』をしてみました。 まずはキロ 5:30-5:50 で約5キロを走ろうと思いました。 が、『絶対音感』ならぬ『絶対速度感』のないわたしは、キロ5分で走ってしまいました。 ちと速かったか。快適に走れたので、まあこれはこれでよかったですが。 心拍数は150→160。 そしてそのあとは異国から戻ってこられた H 田コーチらクラブのメンバとともに、 キロ7分の『いわゆるLSD』で約6キロ。 こちらは「会話可能な」トレーニング。楽しく走りました。心拍数は130-140。

これらの 『LSD』。身体への影響ははたしてどう違うのか。 心血管系によいのはやはりキロ5分台のランなのか。 キロ7キロ台の走りは、私にはもう不要なのか。 セカンドウインドの川越コーチの書籍でも、 LSD (会話できるゆっくりしたラン)は 初心者やビギナーには重要だが、 サブ4よりは上のランナーには疲労回復時などを のぞいてはいらない、と書かれているように読めます。 もう少し調べてみるつもりですが、とりあえず今日のところはここまで。

ジョグノートのページ 、 それからコメントも、よろしくね。

4 件のコメントがあります。

  1. かまきり君
    2012 年 8 月 17 日 6:46 PM | このコメントのURL

    こんにちは^^;

    可なり内容の濃い本でしょ。
    堪能して下さいね^^;

    VDOT47まで行きますか。
    流石ですね^^;
    …ちなみに私はVDOT45です(笑)

    LSDについては試行錯誤ですね。
    自分の感覚を信じて、
    走らないと駄目ですね^^;

    楽しくガンバりましょ(^O^)/

  2. 2012 年 8 月 17 日 8:59 PM | このコメントのURL

    コメントいただきどうもありがとうございます。また、ブログ本文にて有用な情報を頂きありがとうございました。

    VDOT ですが、44 かもしれないし、よくわかりません(^^;)

    まだ充分読み込めていませんが、理論的?経験的?背景もかなりきっちり書かれているので、まず10章までは少し時間をかけて読んでみようと思います。

  3. しごとずき
    2012 年 8 月 22 日 11:32 PM | このコメントのURL

    追記ありがとうございました。
    JogNoteにも記載しましたが、本、購入しました。
    勉強しま~す!
    VDOT=41における、推奨トレーニングレベルを
    意識して、トライアルしてみます。
    ストライズの中級昇格レベルがVDOT=43くらいなのかな?

  4. 2012 年 8 月 23 日 8:17 AM | このコメントのURL

    コーチがOKと言っているんだからOKでしょう。

    サーキットトレなどの基礎体力の部分もあるし、インターバルでは個別にタイム設定がありますから大丈夫。(目のタマが飛び出るタイムを示されますけど^^;)。)ちと怖いのは、ペース走ですね。