ものすごく魅力的なテーマに出くわしたのに、それをうまくまとめられないってのは、なんとももどかしいもので…。
先日のレースの帰りでの一幕。レースを終え、ひとっ風呂浴び昼食をとり、産直センターでお土産を買い、帰路に付いたのは午後3時半ごろ。高速道路の渋滞を避け一般道で、峠越えをして帰る事になりました。
峠を超えるには有料道路を通ります。料金所の近くに来ると、バイクツーリングの集団が先にいて料金所に並んでいました。まぁここまでは普通のこと。しかし、この後が相当バカなこと。12,3人くらいいたその集団は一列に並んで御丁寧に一人づつ料金を払い始めたのです。全員でまとめて支払えば一回で済むのに、その知恵のない連中は一人一人支払います。中には料金所の前に来てから財布を出すヤツがいるし、ひどいヤツなど自分の順番が来てからバイクを降りて腰のあたりから財布を出す始末。と、そんなおバカ集団に出くわしたというのがエピソード1。
車内大ブーイングで料金所を通過してほどなく、沿道にランナーの姿がありました。わぁ、凄いトコ走ってるなぁと思ってよく見たらゼッケンを付けています。車で走っていると数百メートルから数キロという間隔でぽつりぽつりとランナーを見かける様になり、そのうちエイドステーションも通り過ぎました。あとで知ったのですが、この日この峠で峠越えレースが行われていたのでした。
『第12回雁坂峠越え秩父往還143km』というレースです。143km! フルですら走った事がない僕にとっては、創造することさえ困難な距離です。ランナーを見かけるたびに車内では「すげーすげー」と大いに関心。心の中で声援を送りました。これがエピソード2。
ウルトラよりも長い距離を、修行者のように走るランナーの横をたくさんの車が追い越していきます。その中に、妙ちくりんなバイク集団がいました。一番はじめに出くわした間抜けの集団は、ごく普通のバイクにごく普通の恰好で束になって走っていた、年齢は三十代以上と思しき集団だったのですが、次の集団は改造バイクの連中、年齢は二十代というところでしょう。何だよ、暴走族が休日の昼間に山道走るなよ! と思ったのですが、ちょうっと様子が違います。シートに背もたれが付いていたりマフラーがヘンなところまで伸びていたりするのですが、運転はおとなしい。追い越しする時に手で合図したりもします。どうやら暴走族とは違うカテゴリーに属する人々のようです。そういう集団もあるのかぁと感心したというのがエピソード3。
初めに峠越えのランナーを見かけてから1時間車で走った先にもランナーがいました。最後尾(と思われる)ランナーとは相当な差を付けています。そういう早いランナーは140km走るというのに随分と軽装でした。僕らはやっぱり「すげーすげー」
さらに別のバイク集団ともすれ違いました。今度のはさらに改造がキツく、例えばハンドルなどはものすごく幅を狭くしてあり運転する時にきゅ~っと肩幅を狭めて乗るような形になっていたり、バンザイした状態で握るようになっていたりしていました。服装もグループ全体がなんだかチンドン屋みたいなコーディネートです。その奇妙さはまさにバイク集団の“オチ”と言っていいでしょう。これがエピソード4。
10㎞レースでひーこら言った後に出会った140km走る人々。一人で黙々と、沿道からは誰からも応援される事なく、ただ足を身体を前へ前へ。
その横を走りすぎるバイク集団。傍から見るとどれもただのバイク集団だけれど、どうやら細かくカテゴライズされているらしい人々。二輪車に身体を運んで行ってもらっているところまでは同じでも、恐らく絶対に交わる事がないであろうそれぞれの集団。
その間にも当然、単独で走るバイク者もいました。集団のバイク、一人のバイク。それを見ながら「すげーすげー」と言ったり「何だあのバイクは」なんて言っている人々。
秩父往還140km走の制限時間は24時間。朝の6時スタートで翌朝6時にゴールが閉鎖になったそうです。